
あなたのいない夕暮れに 〜新訳:エミリー・ディキンソン
「あなたのいない夕暮れに」は、世界の名詩を現代にあわせた新訳でお届けするボイスレターです。 第一弾は、南北戦争の時代を生きたアメリカの詩人エミリー・ディキンソン。 彼女は生涯を自然の中の家の中で白いドレスを着て過ごし、ほとんど外にでることがなく、窓から差し込む光を頼りに詩作を続けました。

【短編映画】あなたのいない夕暮れに 〜新訳:エミリー・ディキンソン
南北戦争の時代を生きたアメリカの詩人に、エミリー・ディキンソンという女性がいます。彼女は生涯を自然の中の家の中で白いドレスを着て過ごし、ほとんど外にでることなく、窓から差し込む光を頼りに詩作を続けました。
エミリー・ディキンソン「傷つく誰かの心を守れたなら」
強い日差しにカッーと照りつけられたり、急な雨にザーッと降られたり、あわただしく交互に使う日傘と雨傘を、晴雨兼用ひとつの傘にしたら、どんな空もさあ来いや、と思えるようになりました。
エミリー・ディキンソン「夜明けがいつ来てもいいように」
ひと晩で、舞台の背景セットが変わったように、雨雲が跡形もなく消え、夏の空が一気に広がりました。はしゃいで、一年ぶりにノースリーブのワンピースを着てみたら、二の腕が驚くほど太くなっていて、戸惑っています。冬の間に蓄えた脂肪が、夏の眩しすぎる光に、さらされています。
エミリー・ディキンソン「蜘蛛が銀の玉 ひとつ抱きかかえ」
灰色の空が広がり、お天気ぐずつく日が増えてきました。空のご機嫌に振り回されて、体調や気分が、すっきり晴れない日も多くあります。おかわりありませんか。
エミリー・ディキンソン「草原をつくるなら クローバーとミツバチを」
あなたへこんにちは。 日を追うごと、草木がぐんぐん育ち、うす緑色だった柔らかな葉っぱも、その濃さと力強さを増しています。見ているだけで、元気を分けてもらえそうですね。おかわりありませんか。
エミリー・ディキンソン「自分の居場所を決めるのは その心」
あなたへこんにちは。 日ごと気温が、急上昇したり急降下したり、何を着ればよいやら毎日悩んでいましたが、春のご機嫌はようやく落ち着いたようですね。クローゼットから出しては、しまってを繰り返していた冬の服も、やっとクリーニングに出しました。身にまとうものが薄くなると、気持ちも少し軽くなったような気がします。おかわりありませんか。
エミリー・ディキンソン「石ころって いいな」
あなたへこんにちは。本格的な春の目覚めに向け、今日は、髪を短く切り揃えました。帰り道、すれ違った学生さんのコートの下、胸元にちらり、ひと足早く咲いた春の花を見つけました。卒業、門出の季節を迎えているのですね。おかわりありませんか。
エミリー・ディキンソン「憧れは種のように」
あなたへこんにちは。頬が凍るような風吹く日々が続いていますが、町のショーウインドはもう春の装い。毎年、「まだこんなに寒いのに、気が早いなあ」と思うのですが、暦は二十四節気の始まり「立春」を迎えました。冬はもう、春にバトンを渡したのですね。おかわりありませんか。
エミリー・ディキンソン「鉛筆がないのなら」
あなたへこんにちは。新しい年の幕開けは、丘の上から1年先まで見渡せそうなほど、キリリとよく晴れた空模様でした。おかわりありませんか。
エミリー・ディキンソン「これは世界におくる手紙」
あなたへ こんばんは。冷たく澄んだ冬の夜空に、イルミネーションの光が華やかに咲く季節になりました。おかわりありませんか。
エミリー・ディキンソン「月と星の灯りが 道を照らし」
あなたへ こんにちは。 暮れゆく秋のため息が、街路樹を赤や黄色、橙(だいだい)に染めてゆきます。丘の上まで続く「いろは坂」も、カラフルな葉っぱのグラデーションに縁取られました。坂道のカーブの途中で振り返ると、深く色づいた町を一望できます。もう少し背が高かったら、あなたの町のいちょう並木も見つけられそうです。おかわりありませんか。
エミリー・ディキンソン「心には いくつもの扉があって」
あなたへ こんばんは。 町が秋色に染まりゆく日々に、人恋しいような、ひとりでいたいような、振り子のように心揺れるのは、秋の空のせいでしょうか。おかわりありませんか。
エミリー・ディキンソン「かなしみのように ひっそりと」
あなたへ こんにちは。夏の炎を吹き消すような、涼しい風が吹く季節になりました。おかわりありませんか。
エミリー・ディキンソン「天国はきっとすぐそばに」
あなたへ こんにちは。太陽が直接吹きかけてくるような熱い風が、町を真夏の色に染めてゆくような日々ですね。おかわりありませんか。
エミリー・ディキンソン「小鳥が小道におりて来た」
あなたへ こんにちは。草木がみずみずしく潤う季節になりました。おかわりありませんか。
エミリー・ディキンソン「私は名もなき隣人 あなたは?」
あなたへ こんにちは。草木がみずみずしく潤う季節になりました。おかわりありませんか。
エミリー・ディキンソン「真実をありのまま語って でも目を合わせずに」
あなたへ こんにちは。 四季の色が春のピンクから新緑のグリーンに変わりつつあります。新年とはまた違った意味で気持ちが改まる4月の日々、おかわりありませんか。