新訳 「茶の本」 がはじまります

by 高崎健司
予告編
新訳「茶の本」がはじまります
『茶の本』は日本の美術思想家、岡倉天心が第一次世界大戦前に英語で書いた本です。
茶の本という名前からお茶の作法の本と思われがちですが、茶文化をモチーフに、そこに含まれる日本の美意識から禅に至るまでの東洋文化のエッセンスを、明晰かつ詩情を持った言葉で解説した本であり、現代に至るまで数々の芸術家、文化人に多大な影響を与えてきました。
そしてそこには西洋の東洋に対する偏見を無くし、相互理解を進めようとした天心の平和への願いが込められています。
この新訳では、時代の不安定さ、そして子供の時に自分だけが新しい母親から見放され、里子に出された経験から来る心の不安定さに翻弄されながら、美と平和に理想を求めた岡倉天心像をもとに現代にもわかりやすい翻訳で新訳を声による連載でお届けします。
ふたたび戦争という不安が世界を覆う現代において、この新訳が誰かの「美しくも愚かしい」時間になることを願って。
スタッフクレジット
岡倉天心・著
高崎健司・映像・写真・訳
天野さえか・朗読

高崎健司
1983年千葉県生まれ。
2005年国際基督教大学教養学部卒。
ソフトバンク(株)で4年半Webサイト構築の仕事に従事した後に、独立。
2011年、ECサイト制作に特化したnon-standard world株式会社を起業。
2022年、「揺れやすい心のよすがになる物事を作る」というコンセプトのもと、
yori.so gallery & labelを立ち上げ、アーティストと物事を共創する。
美しさとは?人の心とは?組織とは?という問いを探求するなかで、岡倉天心の茶の本と出会い、その魅力に取りつかれる。