よりそう。のこと

さあ、本と料理で、ひと息つこうか。

球技では、パスを受ければ顔面キャッチ。
大人数の飲み会では会話の入り方がわからず、愛想笑いでほっぺが痛い。
周りとズレたひと言で空気を凍らせ、毎晩ふとんで反省会。

できれば日々、穏やかな気持ちで暮らしたいけれど、
人生っていうのはどうやらそう簡単なわけではないらしい。
どこかはみ出ている、はぐれている私は、ずっと自分の居場所を探していました。
そんな私に似ている誰かのための居場所をつくりたくて「よりそう。」を開きました。

本と料理。
どちらも自分で漕がないと決して進まないボートです。

ボタンひとつで、指先だけで
何かを得たり避けたりできるから、
どこかに置き去りにしているものがあるような気がするのです。

本と料理が揃ったら、きっと頭も身体も心も動き出す。
錆びついていた隅っこらへんがぎしぎしと音を立て、
「今の私も悪くないね」と笑い始めるかもしれません。

この場所は例えるならば、青空公民館。
工房、図書室、食堂、実験室なんかがあって、
風に乗って誰かの笑い声がかすかに聞こえてくる。
立派な建物はないけれど、
誰かと寄り添いながら原っぱで空を仰げば
何かが生まれる場所になる。

毎日飛び続けている羽を休めたい時は
どうぞふらりと立ち寄ってください。
訪れた人の心にそっとよりそう本を作りながら、
「よむ、つくる、たべる」にまつわるおしゃべりをして
あなたを待っています。

それにほら、おいしいごはんをつくってたべて、好きな本をよんで寝る。
それだけで、今日という日が満たされるものだと思うんです。
時には、ひとつの言葉に、小さなおむすびに、胸の奥をわしづかみにされながら。

さあ、スプーンは二つの真ん中に。
本と料理で、ひと息つこうか。

青空公民館「よりそう。」
館長 大浦麻衣

 大浦麻衣
青空公民館「よりそう。」館長 

青空公民館ってなんやねん、と思ったあなた。はじめまして、館長の大浦です。よりそう。は出版社でもあり、ウェブメディアでもあり、ネットショップでもあり、それでいてどれにも当てはまらない場所です。

実を言うと、本と料理に目覚めたのは30代から。文学少女でもないし、調理実習では皿洗いを率先していました。読むのは家事と育児の隙間時間、作るのはインスタ映えなんかしない普通のごはん。それでも好きが高じて本を作っています。

館長は時として編集長に変身し、ライターとして駆け回り、ドローンも飛ばしちゃいながら、訪れるみなさんをお出迎えします。好きな本は、稲葉俊郎『いのちを呼びさますもの』。好きな料理はさつまいも料理。

 

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いただいた言葉たちは、大切に読ませていただきますとともに、こちらの連載にてお返事させていただいております。

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