福津暮らしの旅・参加日誌

自分とじっくり向き合い、目の前にある季節を味わう旅「福津暮らしの旅」参加日誌|「春の恵みをたっぷりいただく、野草摘み」〜旅の2日目〜

道を歩きながら、草木の名前を
さらっと言える大人になりたい。

大人と呼ばれる歳になっておきながら、
そんな小さな野望をもっていた。

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野草摘みへ出発

旅の二日目。
朝から野草を摘みへ出発。
案内をしてくださったのは、
野草に詳しい、地元のおかあさんと
福津暮らしの旅事務局の橋内さん。

歩きながら、早速つくしを発見。
昨日、夕陽を見に行くときに通った道だったのに、
完全に見落としていた。

よく見ると、そこにも、ここにも、
あそこにも。

「春ですよー」
「おきてくださーい」

どうやら、ずいぶん前から
小さな声で教えてくれていたようだ。

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間近で見て、触れてみて、
採ってみて、わかる感覚

目的地エリアまでの道のり、
びわの木は万能なこと、
笛のように音を鳴らせる葉っぱがあること、
昔は泥で髪を洗っていたこと、
水分補給を助ける葉っぱのこと、
たくさんの「知恵」を教えていただいた。

恥ずかしながら、人生初の野草摘み。
想像以上に、つくしは柔らかくて軽い。
よもぎは葉っぱの裏が白くてきれい。
間近で見て、触れてみて、
採ってみて、わかる感覚だった。

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心弾むわかめの変身

昼食のメニューは、
よもぎの天ぷら、つくしの佃煮、
つわの炒め物、わかめ、よもぎ餅、すぎな茶、等。
早速、みんなで手分けをして準備に取り掛かる。

つわの皮の剥き方や、つくしのハカマの取り方を
教えていただき、無心に没頭していると
「きてきて~!」と台所から都郷さんの声が。
これからわかめを茹でるという。

「一瞬だからね」。
そう言われて、鍋の中をじっと見つめる
参加者のNさんと私。
褐色だったわかめが、パッと鮮やかな緑色に。
それは、長い間魔法にかけられて
眠っていたお城が、魔法がとけて
目を覚ましていくような、
心が弾むような変化だった。

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名もなき草の名を知る

食卓に並んだ春のご馳走は、
ちょっと苦かったり、土や草の良い香りがして、
それこそが芽吹きのエネルギーのようで、
身体は春の恵みで満ちていった。

そして、家の庭にも春の恵みはやってきていた。
昨日までは知らなかった、
よもぎやつわが、庭にも道端にも発見。

それまで名もなき草だったものの、名を知る。
名を知ることで、名を知るだけで、
見ている風景は彩り始める。

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やあやあつくしさん、と道端で見つけて心で呟く。
ただそれだけなんだけど、
そういうことが、幸せなのかもとふと思った。

そして旅は、続きます。


写真提供:福津暮らしの旅 事務局
福津暮らしの旅HP:http://kurashinotabi.jp/

「想像力とは、死者の恩恵だとしたら(プロローグ)」
「20分間の自己紹介で、言葉を贈り合う(1日目)」
「地元の方が語る、恩返しの話(1日目・夜)」
「春の恵みをたっぷりいただく、野草摘み(2日目)」
「歴史の教科書より、生き生きとした物語(2日目・午後)」
「自分も誰かにとっての、小さな木(3日目・エピローグ)」

この記事を書いた人:

よりそう。の店長。ウェブマガジンの編集長、オンラインショップの店長業務を担当。2014年から、夫でもある社長・高崎と共に、東京から福岡へ移り住む。海と山とあたたかな人に囲まれながら、息子二人の育児にも奮闘中。

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