妻に、花束を。

特集|妻に花束を。〜エピローグ

この特集は、ある夫婦を通じて、身近な人への想いを花束という形にして、贈り物をする姿を綴っていく連載記事です。
プロローグ
第1回「登場人物紹介」

第2回「妻らしい花束」
第3回「想いをカタチにする」
第4回「贈り物を、思い出に」


今回の特集にご協力いただいた長嶋夫妻の雰囲気が好きだと思ったのは、ノンスタカフェで夫の祐成さんがスピーカーとして参加してくれたときだった。会が終了した後、会場に飾った魚の絵を、ダンボールに片付けている二人の声が聞こえてきた。

夫「ええなあ」
妻「ええなあ」

関西弁に慣れていない東京育ちだからそう感じるのかわからない。けれども、その「ええなあ」と二人で笑いながら話している雰囲気が、私にとってもまさに「ええなあ」だったのだ。

そんな二人に協力を頼んだことは、「夫」が「妻」のことを想い花束をつくる、それを写真におさめる、ということ。
ただそれだけのことだけど、身近な人をあらためて想うってどういうことなのか、その現場を見てみたいと思った。そしてそれが、人の手によってカタチにしたら、どんなものなのか見てみたいと思った。

別に誕生日でもないし、結婚記念日でもない。なんでもない日だけど、花束をあげる。その想いを思い出に残したい。だから写真におさめてみよう、と。

全てを終えてみると、そこには夫婦の想いと、作り手の想いが重なり、それがあまりにも温かくて、眩しくて、優しくて、「夫」も「妻」も「花屋」も「カメラマン」も、そして私も、何度もありがとうという言葉を交わした。
贈り物には、「ありがとう」がついてくる。

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この企画の執筆期間中、恥ずかしながら私は夫と喧嘩をした。こんなに考え方が違ってこの先大丈夫なんだろうか、という毎回喧嘩をする度に到達する、行き止まりの扉の前で、どんよりと過ごす数日間。そんな中、夫が花束を買ってきた。私の好きな、近所の花屋で買った花束だった。

「ありがとう」
花束を受け取った瞬間、いつもの日常が戻ってきた。

やっぱり贈り物には力があるとおもう。そこには贈る相手を想う気持ちがあるから。贈り物を受け取る、ということは想いを受け取るということ。言葉で「ごめんね」「ありがとう」と言われるより、心を溶かすものがある。

夫婦が、その関係を腐らせることなく根をはっていくには、贈り物は小さな力をもつんじゃないか。そんな些細な夫婦円満の秘訣を胸に刻んで。早速、夫の大好物のたこ焼きを買ってきて贈ろうとおもう。「ありがとう」のあとは、一緒に笑いたい。

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5日間に渡り、特集を読んでいただいた皆さまありがとうございました!たくさんの方に読んでいただき、心から感謝しています。来月の特集もどうぞお楽しみに!

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この記事を書いた人:

よりそう。の店長。ウェブマガジンの編集長、オンラインショップの店長業務を担当。2014年から、夫でもある社長・高崎と共に、東京から福岡へ移り住む。海と山とあたたかな人に囲まれながら、息子二人の育児にも奮闘中。

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