cayocoラボ

失敗にへこたれないために必要なもの

プロの料理家も日々失敗を繰り返しているなんて。料理家cayocoさんの最近の失敗は真っ黒焦げのバナナケーキ。「お菓子作りの基本は計量!」なんていう常識はどこ吹く風。「だいたい粉1:液体2な感じ」と感覚知で進めるプロセスに失敗はつきものだとか。

そんなcayocoさんの人生はじめての料理は、焼きそば。具はなし。顆粒だしにソースを混ぜたオリジナルレシピ。

「お兄ちゃんたちとお父さんが、それでもおいしいおいしいって食べてくれたんです。」

優しく穏やかな父、天然な母、3人の兄と年の離れた妹。7人家族の長女として生まれ育ったcayocoさんは、自分がしっかりしなくちゃといつの間にか思い込んでいたそうで、お母さんに代わって小学2年生頃から台所に立つようになりました。

「この環境での学びは、自分のことは自分でする、自分で考える、ないものは買わずに作る、でした。」

お母さんがつくるごはんは、無添加、無農薬の食材を使ったオリジナル料理。肉じゃが、ハンバーグといった定番レシピが食卓に出てきたことがありません。おやつにおいても然り。どうしても普通のお菓子を食べたくなったcayocoさんは、独学でお菓子作りも始めました。

「これ作ってみたい」がチャレンジできる環境

忘れられないのは、何度も失敗を繰り返したシュークリーム。焼き上がってオーブンからすぐに出さずに、温度が下がるまでそのままにしておくと、ぺしゃんこにならないことがわかった時の嬉しさは、記憶の奥底に今でも鮮明に残っているとのこと。

「『これ買って〜』という意見が通ったことはあまりなかったけど、『これ作ってみたい!』に対して母はNOを言わなかったなあと。子どもの頃にチャレンジできる環境があったことが今の仕事につながっているのかもしれません。」

服飾デザイナーを目指していた高校生の時に作った、家族写真のコラージュ

必要なのは誰かの「おいしい!」

ときにはカレーにレモンのスライスを入れてみたこともあるのだとか。なんてチャレンジャーな小学生のcayocoちゃん!

「いつでも家族は『おいしい!』と食べてくれたから、続けていくことができたんだと思います。」大人になったcayocoさんは、ほんのすこし目に涙をにじませながらも、笑顔でそう話してくれました。

料理に失敗はつきもの。料理上手の裏には数え切れないほどの失敗がある。そして失敗にへこたれないために一番必要なのは、自分の向上心でも忍耐力でもなく、誰かの「おいしい!」。

チャレンジを見守る場面というのは料理に限らず、仕事や育児でもあります。そういえば、お皿洗いをしたい!という息子に面倒くさい顔をしてしまったなあ。こっそり反省中です。

cayoco|料理家・セラピスト

身体を崩したことをきっかけに東京療術学院で東洋医学を学び、卒業後は長野の穂高養生園でマクロビオティックを学ぶ。
カフェや飲食店を経て現在はフリーの料理家として旬野菜ごはんのお料理教室やケータリングも行っている。
https://www.instagram.com/h_cayoco/

お知らせ

心がひとりぼっちになった時、そっと言葉で明かりを灯してくれる本、当店オリジナル、作家小谷ふみ著書「よりそうつきひ」が発売となりました(ご購入はこちらから)。 どこか切なくて、寂しくて、愛しくて、ホッとする。なんでもない一日を胸に焼き付けたくなるようなショートエッセイが束ねられた短編集です。読んでいると大切な人の顔が心に浮かんでくる世界が広がっています。

この記事を書いた人:

「よりそう。」館長。時として編集長に変身し、ライターとして駆け回り、ドローンも飛ばしちゃいながら、訪れるみなさんをお出迎えします。好きな本は、稲葉俊郎『いのちを呼びさますもの』。好きな料理は、さつまいも料理。
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