写真入門

写真入門・第1回|背景をぼかした写真を撮るための大切なポイント「絞りとシャッタースピード」

「我が家に一眼レフカメラがあるけれど、いまいち使いこなせていないかも」「スマートフォンでは表現できない写真を撮ってみたい!」そんな方に、写真とカメラの基本を学ぶことができる「写真入門」を今日から5回に渡ってお届けしたいと思います。

第1回は「絞りとシャッタースピード」について。どうやったら背景をぼかした、奥行きのある写真を撮ることができるのか?その大切なポイントとなる「絞りとシャッタースピード」。これまで聞いたことはあるけど、実際よくわからないというカメラ初心者の方にオススメです。それでは早速スタートです!

写真入門・目次

第1回「絞りとシャッタースピード」
第2回「露出とホワイトバランス」
第3回「レンズの種類と遠近感」
第4回「写真を撮る時のコツ」
第5回「カメラの選び方」

カメラの構造

写真を撮る時まずは知っておくべき、カメラの基本的な構造を説明します。語源は「暗い箱」という名があるとおり、カメラというのは、暗い箱に一瞬、光を取り込んで、それを定着させる仕組みになっています。実際の構造をイメージ化したものが、以下の図となります。

カメラの先頭にはレンズがあって、その後ろに絞りがあり、シャッター幕があります。シャッター幕は普段は閉じていますが、シャッターを切った時にだけ一瞬開き、後ろにあるセンサー(銀塩カメラの場合はフィルム)に光を取り込む構造となっています。

絞りとシャッタースピードの関係

次に、「絞り」と「シャッタースピード」について説明します。
「絞り」とは、センサーに入ってくる光の量を調節するためのものです。大きく開くとたくさん光が入り、狭めると少ししか光が入りません。「シャッタースピード」は、シャッターを開いている時間のことです。

この二つの関係を、水道の蛇口からコップに水をためる、という例で見てみます。
満杯のコップは、光がちょうど良い分量、センサーに取り込まれた状態を表します。

まずは絞りを大きく開いた場合(図の左)、コップはすぐに満杯になるため、ちょうど良い光量にするためには、シャッタースピードを速くする必要があります。逆に絞りを絞ると(図の右)、コップが満杯になるまで時間がかかるため、シャッタースピードを遅くする必要があります。

これを見ると、絞りが最大に開いているときに、シャッタースピードを最も短くできるということがわかります。

絞りの役割

絞りは、センサーに入ってくる光量を調節するだけでなく、ピントがあっている部分以外のぼけ具合を調節する、という役割もあります。絞りの数値(F値)によって、どのように写真が変化するか、例を見てみましょう。

F1.2|シャッタースピード 1/1250秒

この例で使用しているレンズは、絞りを最大に開いている状態の絞り値(F値)はF1.2です。F値は、絞りの開き具合を示すのですが、この数字が大きくなるほど絞りが絞られていきます。つまりは蛇口が細くなっていくイメージです。F1.2で撮ったこの写真は、ピントがあっている真ん中以外、前も後ろも大きくぼけていることがわかるかと思います。

※絞りを最大に開いている状態を、開放といいます。
※開放のF値はレンズによって異なります。

F2|シャッタースピード 1/500秒

F1.2より若干ピントがあっている範囲が広がっていることがわかります。

F4〜F16|シャッタースピード 1/125秒〜1/8秒

絞りの数値が大きくなるにつれて、だんだんとピントがあう範囲が広くなっていることがわかります。一方、絞りに対するシャッタースピードは、絞っていくほどに遅くなっていることもわかると思います。同じ場所で、同じ明るさで写真を撮っているため、絞りによってどのようにシャッタースピードが変化していくかを見ることができます。

露出オーバーと露出アンダー

先ほどの写真で、絞りがF1.2のとき、シャッタースピードは1/1250秒でしたが、このシャッタースピードの数値を間違えた場合、どのようになるかを説明します。

適正露出

まずはコップがちょうど満杯になっている状態=適正な絞りとシャッタースピードの組み合わせの写真です。

露出オーバー

露出オーバーとは、コップの水が溢れてしまった状態です。このように、白く飛んでしまう部分が出てきます。

露出アンダー

露出アンダーとは、コップが満杯になる前に蛇口を閉めてしまった状態です。この写真のように暗くなります。

カメラは通常、被写体の明るさに応じて、適正露出になるように、自動で絞りとシャッタースピードの組み合わせを調節してくれています。その調節がなんらかのきっかけで狂うと、上のような写真(露出オーバー、露出アンダー)になります。

シャッタースピードによる表現

次に、シャッタースピードを変えることでどんな表現ができるかを見ていきます。
以下の写真は、シャッタースピードが遅くなるにつれて、水の流れがだんだんとぶれてきて、線のようになってきていることがわかります。このように、動いているものを撮る場合は、シャッタースピードによって写り方が変わってきます。

表現方法の例

シャッタースピードを調節することで、こんな写真も撮ることができます。

これは、アートディレクターの佐藤が活動しているeuphoriaというバンドのアルバムのジャケットに使った写真です。夕方、陽が落ちた直後に2分間シャッターを開いて撮影したもの。車が通った跡(ヘッドライトの光跡)が、光の線で写し出されています。このように、シャッタースピードを調節することによって、目には見えないような世界を作り出すこともできるのです。

絞りとシャッタースピードの設定方法

実際のカメラで、どのように絞りとシャッタースピードを設定するかというと、恐らくほとんどのカメラには撮影モードを切り替えるダイヤルがついています。「AUTO」や「P」といったモードは、カメラが自動で絞りやシャッタースピードを設定します。それらを自分で調節したい場合は、下記のモードを使います。

A(またはAv): 絞り優先モード

このモードにすると、自分で好きなF値を設定でき、そのF値に合うシャッタースピードを、カメラが自動で設定してくれます。つまり、どのぐらいボケをつくりたいかを自分で決めたら(F値の設定)、シャッタースピードはカメラに任せるだけです。

※設定できるF値の範囲は、被写体の明るさによって制限されることもあります。

S(またはTv): シャッタースピード優先モード

このモードにすると、自分で好きなシャッタースピードを設定でき、それに応じて適正露出になるように、カメラが絞りを自動で合わせてくれます。

※設定できるシャッタースピードの範囲は、被写体の明るさによって制限されることもあります。


以上、写真入門第1回「絞りとシャッタースピード」でした。実例の写真を見ると、設定する数値によって、写り方がどのように変わってくるかがわかりますね。でもまずは、自分で色々とカメラをいじって体感するのが一番かもしれません。
写真入門第2回は「露出とホワイトバランス」です。次回は基本的な知識を学びつつ、露出とホワイトバランスの活用方法もご紹介したいと思います!


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この記事を書いた人:

よりそう。の店長。ウェブマガジンの編集長、オンラインショップの店長業務を担当。2014年から、夫でもある社長・高崎と共に、東京から福岡へ移り住む。海と山とあたたかな人に囲まれながら、息子二人の育児にも奮闘中。

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