よりそう読書会

自分の“どこ”を作る本?スタッフ読書会で語り合った「人生で影響を受けた一冊」

こんにちは、店長の大浦です。

みなさん、忘れられない本との出会いはありますか?あるいは、今でも自分の中で生き続けている本はありますか?

出会った人や環境、経験等、様々な要素が複雑に絡み合ったり、組み合わさったりして形づくられている、今ここにいる自分。その一つの要素として、本の存在もあるはず。

そこで今回は、「人生で影響を受けた一冊」をテーマにスタッフで読書会を開きました。いつ出会ったのか、自分の“どこ”を作った本なのか、本から学んだことなどをお届けします。

「私もその本好きー!」「へ~、読んでみたいなあ」と、秋にむくむく動き出す読書欲を少しでも満たせますように。

読書会、まずは大浦の発表から始まりました。

東京から津屋崎への移住の原点
時間ってなんだろうと考えるきっかけをくれた本
ーミヒャエル・エンデ「モモ」

ー本との出会いは?

「高校3年生の時、大学受験勉強中の図書館で、現実逃避のため子供エリアをウロウロしていた時にたまたま出会い、勉強そっちのけで貪るように読みました。」

ー自分の“どこ”を作った本?

「東京を離れて、津屋崎の暮らしを選択したことに繋がっていると思います。当時、都会のせかせかした空気に対する違和感を強くもっていて、ゆっくり歩くことで時間泥棒から逃げられるモモたちの姿に一つの答えを見つけた気がします。」

ー本から学んだことは?

「時間ってなんだろうと改めて考えるきっかけをもらいました。

大学の卒論では『定時法と不定時法』について研究をしたのですが、24時間というサイクルは、長い人類の歴史の中ではつい最近始まったばかりの考えで、その前はお寺の鐘でなんとなく時間を把握していたような世界。だからこそ、自然の小さな変化に季節を感じたり、心を動かしていたんだろうなあと。

数字を忘れて、人間のもつ感覚で『今』を感じることができたら、もっと優しく生きれるのではと思いました。」

スタッフトーク

小栗:
話を聞いて、二十四節気を思い出しました。私も時々確認するようにしていて、そうすると空の色を見たり、鳥の声に耳を澄ませたりするようになって、暮らしを作る上ではいいなあと思ってます。

大浦:
わかります。梅を呼ぶ名前とかも「春告草」とか「風待草」といった別称があったりするらしいですよ。

高崎:
へ~、きれいだね。

大浦:
月にもいろんな呼び方もあったりと、日本人の丁寧に言葉をつけてきた歴史やそういう感覚って素敵だなあと。大切なものがそこにあるんじゃないかって思います。

続いては、28歳の若手!スタッフ小栗の一冊です。

周りから良いと思われる生き方よりも、
そのままの自分で生きることに勇気をくれる本
ー山川咲「幸せをつくるシゴト」

<ここに本の写真挿入>

ー本との出会いは?

「社会人3年目頃、Twitterでブロガーのはあちゅうさんが紹介しているのを見て知りました。」

ー自分の“どこ”を作った本?

「従来の結婚式にとらわれずに、コンセプトウェディングで新郎新婦の人生を表現する、CRAZY WEDDINGという事業を山川さんは立ち上げて、自分の人生を賭けてやるべき仕事をみつけ、社員と時にはぶつかったり泣きあったりしながら働いていて。

『私ももっと泣けるような仕事をしたい!』『理想的な仕事をしたい!』とこの本を読んで思いました。」

ー本から学んだことは?

「幼少期の山川さんは、家族でキャンピングカーで日本中を回ったり、ファーストフードを食べないなど、特別な体験をしてきたそうで、自分が他の人と違うことをコンプレックスに感じて、本当の自分を抑えて、周囲から賞賛される生き方を求めていたとのこと。

でもあることをきっかけに旅立ったオーストラリアの1ヶ月ほどの滞在で、何気ない会話で幸せを感じたり、周囲を気にせず楽しんで暮らしているオーストラリア人の姿を見て、そのままの自分で生きるしかない、と決意した話に勇気をもらいました。」

スタッフトーク

高崎:
熱い職場でようこちゃん(小栗)も働きたいって思ってますか?

小栗:
憧れます。私は例えるなら太陽ではなく月の光よりというか…それを最大限活かせる
このお店で、意志を持って働いています。ちなみに、大学のサッカー部のマネージャーをやっている時にプレイヤーに呼ばれた名前は「哀愁感漂うマネージャー」でした。

大浦:
あはは、おもしろーい!

高崎:
みんなが良いっていう道を歩んできたり、外国に行ってその価値観ががらりと変わったという話は、山川さんとようこちゃんのこれまでの道とかぶってるのかなあとも感じました。結婚式はCRAZY WEDDINGで挙げたとのことだけど、見積もりは一社のみで出したの?

小栗:
はい、絶対ここにしようと思って、夫に相談せず勝手に決めちゃいました。はじめの見積もりは最高の値段が提示されて、それ以上は高くならないっていう約束から始まるんです。

高崎:
やり方としてはとても誠実だね。ただ良いサービスはどうしても高くなりますよね。

大浦:
高くても買いたいって思われないとですよね。高くても選ばれるお店に私たちもなりたいですね。

最後は、今年に入ってスタッフが2名増え、会社についてあらためて考えていると話す代表高崎の一冊です。

ポイントを絞って頑張ることが大事
会社の基礎的な考えを学んだ本
湯元健治・ 佐藤吉宗「スウェーデン・パラドックス」

ー本との出会いは?

「どんな社会が人にとって良いものなのか以前からずっと考えていて、特に北欧社会には興味をもっていたところ、池田信夫さんのブログで知って手に取りました。会社を法人化したばかりの7年ほど前のことです。」

ー自分の“どこ”を作った本?

「会社を運営する基礎的な考えが北欧の考えに近いと思っています。デンマークの人は9時~16時で働いて、仕事の後は友達を呼んでホームパーティを開いたり、夏休みも4週間取得しているのに、平均年収が日本人の1.5倍。それが僕たちの会社の理想でもあります。」

ー本から学んだことは?

「この本にはどんな社会が人間にとて幸せか、学術的に研究した結果が書かれているのですが、北欧社会で国民の幸福度が高い理由は以下のとおりです。

一つ目は、自分の努力でどうしようもできないことで人生が決まらないこと。介護、出産、離婚、同性愛者である等で働けなくなったり差別されない。

例えば入社時に男女差別をなくすために、男性の育児休暇の取得を国として義務付けている。なぜかというと、同じ実力の男女がいたら、絶対に男性が採用されやすいから、ならば義務付して平等にしちゃおうと。自分の努力でどうしようもないことに左右されることを徹底的に排除しています。

二つ目は、会社や家じゃなくて個人を守る社会保障制度があること。日本の場合は会社や家に紐付いていて、例えばサラリーマンの旦那さんがいる女性がパートに出た場合、100万程度まで所得税が免除されるけれど、シングルマザーがパートにでるとそんな優遇制度はない。シングルマザーの貧困率は日本はかなり高いので、会社とか家という概念から一旦はずれると貧困になってしまう構造です。

逆にスウェーデンは失業保険が1年あって、かつ職業訓練校学校に通う費用も国が出してくれる。だめな会社が潰れて、儲けている会社にお金がまわることで経済が成長しているから、9時~16時勤務が実現できているんだろうなと。日本は社会全体として不効率が温存されちゃうのかなと。

三つ目は、ITによる効率化。スウェーデンのキャッスレス化率は95%ですが、日本は現金での決済率が70%。納税もITの仕組みが整っていて、学校のお知らせもフェイスブックやSlack。日本はまだ紙ですよね。無駄な努力をしないのも大事なんだろうなって。」

スタッフトーク

高崎:
ようこちゃんは海外よく行ってるからわかると思うけど、スーパーでレジ立っているのって日本くらいじゃない?

小栗:
そうですね、たしかに。

高崎:
レジ打ちが座っていることでクレームを言う人がいるかもしれないけど、たぶん1%くらいのことで、それよりも座ることでシフトを長くできたり、従業員の負担も減れば、そこまでがんばってもお客様が喜ばないポイントを無駄に努力しなくてもいいんじゃないかなって。ポイントを絞って頑張るって大事だよね。

大浦:
そうですね、うちの会社もそういう雰囲気ありますよね。

高崎:
うちも短時間できちんと稼いで、それ以外の時間を家族とか友達とか、サードプレイスの活動に使ってほしいと考えてて、今回このトピックを引っ張り出してみました。

お客さまと本について盛り上がれる場に

本を語ると、本の向こうにその人の一面がくっきりと見えることがあります。今回の読書会も、普段考えているけれど、表には伝えていないスタッフの言葉を聞くことができ、発見がありました。

拠点は福岡、高知と距離があるため、なかなかリアルで対面することはないのですが、こうして実務以外の対話の場を設けることも、お客さまに「ここは居場所だなあ」と感じていただくために大切なお店づくりの一つだと私は思っています。

みなさんは「人生で影響を受けた一冊」はありますか?今回のテーマはぜひ色々な方から聞いてみたいなあと思っています。感想フォームからお気軽にメッセージを送ってくださいね。

「よりそう読書会」、スタッフとお客さまと共に本について盛り上がれる場になれたらと願っています。次回もどうぞお楽しみに!

今回ご紹介した本



スタッフのおすすめ

料理家cayocoさんが、春夏秋冬の旅を通じて人・食材・土地と出会い、その土地の保存食をバトンに食と人をつなぐ「food letters」、その旅とレシピ本の特典付き先行予約が始まりました!詳しくは、こちら


メルマガ好評配信中です。こちらよりぜひご登録ください!

この記事を書いた人:

よりそう。の店長。ウェブマガジンの編集長、オンラインショップの店長業務を担当。2014年から、夫でもある社長・高崎と共に、東京から福岡へ移り住む。海と山とあたたかな人に囲まれながら、息子二人の育児にも奮闘中。

カテゴリー:この記事の目次を読むには下のボタンをクリックしてくださいね。
  • Twitterでシェア
  • Facebookでシェア
  • はてなブックマーク
  • Pocket
  • Lineで送る

記事への感想を送る

いただいた言葉たちは、大切に読ませていただきますとともに、こちらの連載にてお返事させていただいております。

お名前 (必須)

メールアドレス (必須)

メッセージ