暮らしを優しくするためのお金の作法

お金の使い方は、その人の写し鏡。暮らしを優しくするお金の扱い方とは。

お金の専門家・福島さんから学ぶ「暮らしを優しくするためのお金の作法」、最終回はお金と心の繋がりについてお話を伺います。

お金を使う一歩手前の時に、ひと手間考える

お金のことを考えて不安がつきまとうと、心に余裕がなくなり優しくなれないことも。お金に心が支配されないためにも、お金を使う時に心したいことは何か、福島さんにお聞きしたところこんな答えが返ってきました。

「『お金を使う一歩手前の時に、ひと手間考えること』が大切だと思います。

お金を使うときに正しい使い方なのか、今のタイミングに見合っているのか、適正な金額なのか、他に優先して使うお金はないか、と考える。時間にしてほんの1秒でもいいので、自分の頭のフィルターを通しているかどうかが大事なのかなと思います。」

例え100円であっても、ひと手間考えることはケチでもなんでもなく、お金に対して誠実に接していることなのだと。お金に関するハウツー本は本屋に溢れているけれど、どんな知識よりも大切なのは、自分の頭でしっかり考えているかどうかということ。

お金に興味があるから、ひと手間かけることもできる

福島さんがお仕事を通じて目にする、会社経営でずるずるお金が減っていく会社というのは、お金の稼ぎ方よりも使い方に問題がある経営者が多いと言います。

「お金を使う時にひと手間かけずに、動物的というか何も考えずに使って、かつ自分の基準も何もないことも多いので、すぐにお金を失います。お金も人と同じで雑に扱われれば戻ってはこないです。」

そして共通しているのは、お金がなぜ減っているのか原因を真剣に把握しようとしてないことだそう。それは管理力や技術的なことではなく、根本的にお金に興味がない人だから起こることだと。

お金に興味があるから、ひと手間かけることもでき、その反対にお金に興味がないとひと手間かけようとする思考が働きません。そしてお金に興味がない人というのは意外と珍しくはないそうです。

確かに、お金に興味があるか?と聞かれて力強く「はい!」と答えることは難しいような。今までお金のことで不安になりながらも、実は興味を持っていなかった事実を突きつけられたような気がしました。

人の優しい心に気づき、相手に優しさを与えられるもの


そしてお金をひと手間大切に扱うことを心がけることは、単純にお金を残すことに影響するだけでなく、人の優しい心に気づき、相手に優しさを与えられるものだと福島さんは言います。

「私はお金に余裕のない時期も長くあったので、少しだけ余裕の出た最近であっても、何かにお金を使う時にはひと手間考えます。

例えば私は会社のスタッフと食事をするときでも、一緒にご飯を食べたいから連れて行くだけなのですが、毎回お金を使うときに『ご馳走できるようになって良かった』という感情があります。これもお金を使う前のひと手間なのだと思います。

そうしていると時折『そういえば自分も昔はご馳走してくれた先輩がいたな』とその人のことを思い出して、『もしかしたらお金がない中でご馳走してくれていたのかな?』など新たな感情に浸ったりできます。

仮にお金を使うときに何も感情が沸かず、お金を使う行為に意識が向かない場合であったら、その先輩の行為にも意識が向かなかったかもしれません。」

それらはお金に対して無神経な状態では気づくことのできない、人にしてもらった行為から想いを汲み取ることであったり、逆に汲み取ってもらえたり。つまりは、人との心のやり取りに関わること。

優しく生きるための鉄則

「お金の使い方って、その人の写し鏡みたいなものなので、きちんと扱えばきちんとした人が周りに集まり、いい加減に扱えば不思議なことに周りの人間もいい加減な人が集まってきたりします。

だからこそ、お金の使い方、扱い方にはとても気を配り大切に考えることが、自分に関わるすべての人に優しく生きるための鉄則なのかなと思うので、心して扱うようにしています。」

お金と心。それは真逆に位置するもののようで、実はしっかりと繋がっているようです。右へハンドルを切れば、右へ進んでいく車輪のように、同じ先へと繋がっている。

お金を語ることは、周りから「汚い」「ケチだ」なんて思われそうな気がしますが、お金を敬遠することなく堂々と「大切にしている」と胸を張っていい、むしろ胸を張って言えるようにならなければいけないのかもしれません。

普段何気なくお金を使いながら、その中に自分自身を映し出しながら、誰かに何かを伝えている私たち。

何気なくではなく、「心して扱う」。そう胸に留めたのならば、数字が並ぶその紙の上に、あなたは何を見つけますか?

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この記事を書いた人:

よりそう。の店長。ウェブマガジンの編集長、オンラインショップの店長業務を担当。2014年から、夫でもある社長・高崎と共に、東京から福岡へ移り住む。海と山とあたたかな人に囲まれながら、息子二人の育児にも奮闘中。

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