メンバー日記

憧れは、となりあう夫婦

こんにちは、店長の大浦です。

みなさん、憧れの夫婦っていますか?私は、良い夫婦関係というものに対して長いこと模索しているように思います。そんな中、「こんな夫婦になりたい!」と思えるお二人と、幸いなことにお仕事で関わることができました。

全く同じ生年月日の二人

その二人とは、作家・小谷ふみさんと文野翳さんです。当店にて連載をいくつも書いていただいている作家・小谷ふみさんと、その旦那さまで小谷さんの作品の挿絵も描いている文野翳さん。私が見る限り、文野翳さんは熱狂的なファンの一人でもあり、コーチのような存在のようにも感じます。

そんなお二人は生年月日が全く同じとのこと。「数時間しか違わないんですよ〜」と笑いながら教えてくれた小谷さん夫妻。夫婦で生年月日が同じだなんて、なんだか運命を感じてときめいてしまうのは私だけでしょうか。

クスクスと笑い合う姿に「いいなあ」

お二人は顔出しNGのため、写真で空気感をお伝えすることができず残念なのですが、打ち合わせなどを通じて私は何度も「いいなあ」と感じる瞬間に出会ったので、そのストーリーをご紹介したいと思います。

例えばご自宅にお邪魔させていただいた時、ラジオをつけていたところ、その近くを文野翳さんが通ると必ず「ザザザ」と雑音がするのです。小谷さんと文野翳さんが順番に通って確認をするものの、何度やっても文野翳さんだけが雑音(笑)。

クスクスクスと笑い合いながら、何度も繰り返して確認する二人の姿が可愛らしくて、思わず見入ってしまいました。

まるで高校生のカップル?!

待ち合わせをしたある時は、「お久しぶりでーす!」と手を振るなり、小谷さんの顔に手を伸ばす文野翳さん。「ゴミがついている」。そんなことを言いながら、他人(私)の目の前でも優しく妻の顔からゴミを取る夫の姿。

見ている私は、なんだかつきあい始めの高校生のカップルを眺めているような、ものすごく照れくさい気持ちになりました。いつから夫婦というものは、他人の前でお互いへの優しさを隠すようになってしまうんでしょうね。

「ああ、もうこれって愛だー!」

極めつけはこんなエピソード。打ち合わせの参考資料として、文鳥文庫という太宰治や三島由紀夫などの名作短編作品を8作品集めた選集を、お二人のご自宅へお持ちした時のこと。収録作品が異なる二種類(赤と黒)から好きな方をお土産にどうぞ、とすすめたところ作品のラインナップに食い入るように眺めるお二人。

「どっちにするか迷う〜」と言う小谷さんを横目に「あ、どっちを選ぶかわかった」と文野翳さん。どうやら作家名と作品を見ただけで、小谷さんの好みがわかった様子。

そこで「じゃあ、せーのでどっち(赤か黒)を言ってみましょう」と私が提案すると、慎重に選び終えた小谷さんと、余裕の笑みを浮かべる文野翳さんが、声を合わせて言います。

(二人合わせて)「せーの、赤!」

まさにビンゴ。しかも悔しそうに理由をせがむ小谷さんに対して、文野翳さんは「内緒」と笑うだけ。

「ああ、もうこれって愛だー!!」私は心の中でそう叫ばずにはいられませんでした。

小さくてもいいから、自分の心に相手を浮かべること

憧れる、けれど正直こんなお二人のように私たち夫婦はなれないような気もしています。けれど教えてくれるのです。相手を心に浮かべることの積み重ねが愛になっていくんだろうなあと。

一緒に暮らしていると、夫婦というのは当たり前の存在になって、ついつい雑な関わり方になってしまいます。

でもより良い関係を築いていくためには、小さくてもいいから自分の心に相手を浮かべることが大切なんだろうなあと思うのです。顔にごみがついているよ、だけでもいいから。

小谷さんの連載「わたしをつくるもの」はいよいよ来週で最終回を迎えますが、この先も新しい企画が動き始めているので、ぜひ楽しみにしていてくださいね。これからもより良い夫婦関係の観察、続けていきたいと思います。

館内放送

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この記事を書いた人:

「よりそう。」館長。時として編集長に変身し、ライターとして駆け回り、ドローンも飛ばしちゃいながら、訪れるみなさんをお出迎えします。好きな本は、稲葉俊郎『いのちを呼びさますもの』。好きな料理は、さつまいも料理。
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