メンバー日記

日常に静けさはある?黒坂麻衣さんの個展で感じた、心安らぐ絵の世界。

こんにちは。スタッフ天野です。

突然ですが、本当に静かな時間って、日常生活にどのくらいあるでしょう?
外に出れば、どこに行っても様々なシグナル音やBGMが溢れています。
それはいつも悪いという話ではなくて。実際、カフェなどで流れる心地よい音に気分転換することもたくさん経験しています。
でも静寂を心地よいと感じるとき、心は本当の安らぎの中にいるのかもしれない。
先日黒坂麻衣さんの個展にて、優しい光溢れ、静寂が満ちた作品たちに出会い、ふとそんなことを考えました。

レースのカーテン越しの優しい光に包まれるような気持ちになる、静かで繊細な作品たち。

当店発売中のトートバッグのモチーフに使わせていただいている黒坂麻衣さんの作品。私もdeer houseを愛用していて、黒坂さんの作品とは日々生活を共にしています。ぜひ実物を見たくて、先日、日本橋の画廊に足を運んできました。

作品ひとつひとつと向き合っていくと、黒坂さんの世界に次第に引き込まれていきます。黒坂さんの作品はすごく静かで、音を感じないんです。静かな朝の部屋で白いレースのカーテン越しの優しい光に包まれているような、穏やかな気持ちになりました。

孤独な一羽の白鳥が、ブルーグレーの空と水面の間を悠々と進む姿に、心を重ねる。

中でも特に心に残った作品は、油彩による白鳥の絵。ブルーグレーの水面と空。画面中央にゆったりとおよぐ、一羽の白鳥。孤独な白鳥が静かな水面をほとんど揺らすことなく進んで行きます。

広い空のもと一羽きり。湖じゃなく、海に出てしまったのでしょうか。
勇気溢れるわけでも、絶望や悲壮感があるわけでもない。淡くほのかな寂しさはちょっぴり漂うけれど、なんだかその揺るぎない孤独と静けさが心地良くて。
仲間の気配を感じながらの孤独は心細いけれど、この白鳥のようにいっそ誰の気配すら無いところでの孤独だったら、心は極めてフラットで安心して孤独でいることを噛み締めることができるのかもしれません。
そして、どこまでも続くブルーグレーの色が本当に綺麗で、ずっとずっと見つめていたいと思ってしまいました。

静寂の中で心休める時間を、普段どのくらい持っているだろう。

作品に溢れる優しい光と静寂に浸る。自分の心臓が打つゆったりした鼓動を感じ、呼吸がもたらす微かな空気の流れの音だけを聴く。

心って意識していなくても、音と共に動いてしまうのかもしれません。
優しいピアノの音色が聞こえたら、心はふと緩む。警戒音が鳴ったら、何だろう?ととっさに緊張する。心は自分が意識する以上に、素直に周囲の音に反応し動いている。だから、音を足さない静寂の中で、心は本当の意味で休めるのかもしれません。黒坂さんの作品に心満たされた時、静寂の心地よさが広がるのを覚えました。

作品を観終わって画廊を後にし歩き始めた時、ほーっと大きな満足感と共に深呼吸が胸の奥から出てきました。
まるで、しっかり睡眠を取った朝の目覚めのように。心が気持ち良く浄化され、フラットで、芯まで温もりが宿ったような感じ。

心に優しい静寂の世界を描いた黒坂さんの作品たち。いつかおうちに本物を一つお迎えして、暮らしの一部になってくれたら素敵だなぁ、としばらく余韻に浸っていました。今はトートとして日々の暮らしに優しさを添えてくれています。

黒坂さんの優しい絵が描かれたトートバッグは、こちらからご覧いただけますよ。

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この記事を書いた人:

東京都生まれ。思春期に米国NY州で数年間を過ごす。 博物館学芸員アシスタント、外資系企業での職務を経て、現在子育てをしながら、少しずつ文章を書いたり、絵を描いたりしている。
素朴で丁寧な暮らしに憧れ、骨董品や器を見るのが好き。夫の影響でキャンプなどのアウトドアも好き。
英検一級、学芸員資格を持つ。横浜在住。 日常のなかにあるちょっとした美しいもの、ことを、文章や絵にしてお届け担当。普段は妻・母として、夫と長男、長女の四人家族を支えているような、支えられているような。

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