自分の心のためにできること

おやすみ前の小さな時間でできる、自分の心を大切にするためのキャッチボール

特集「自分の心のためにできること」。今日は前回に引き続き、表現アートセラピストの山口美佳さんから教わる、自宅で一人でもできるノートのワークについてお話を伺います。セラピーのワークショップを受けているように、山口さんが語りかけてくれる心に寄り添う言葉にぜひ耳を傾けてみてくださいね。

ノートのサンプルはこちらからダウンロードできます。ぜひプリントして使ってくださいね。


前回は朝の5分間でできるノートの使い方についてお話ししました。今日は夜眠る前に自分の心とキャッチボールするような3つのワークをご紹介しましょう。

夜は、朝よりもゆっくりとプライベートな時間を。3つのワークには、時間制限を設けないものも含めました。眠たくて短い時間で終わりたいときは、簡単にできるひとつを選んでもよし、もやもやして眠れないときはじっくりと時間をかけるひとつでも、2つでも、3つフルコースでもよし、その時の自分の心の声に耳を傾けながら実践してみてください。

1.ぱらぱらマンガ 

夜眠る前、今日という一日を振り返り、その日の「気分」を色や形やイラストで表現します。日々の心をそういった絵で記録し続けることで、自分の変遷を感覚的に見知ることができます。

シンプルな例としては、右ページの右上角に小さな○を書き、色を塗ります。ぱらぱらマンガのように後で角をめくりながら、その色を感じ味わいます。

もし絵を描くことを楽しめる方なら、その日の気分をキャラクターになぞらえて描くのもよいでしょう。たとえば、黒い魔女がちらりと見えたり、ピンクのおじさんが踊っていたり。色々な登場人物が次から次へと変わっていく自分劇場が、ノートの右上を舞台に小さく繰り広げられるとしたら…なんだかワクワクしませんか?

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→ノートのサンプルは、こちら

2.声が残らない録音機

ページをめくると、見開きの右ページ。そこは、声を録音するページ、実際視覚的にはほとんど真っ白なページとします。

声が残らない見えない録音機をここに設置します。ここでは、あえて内容にも時間にも制限をつけず、好きなことを好きなだけ自由に話す自分を許してあげましょう。

まず、オンとオフのスイッチを書きます。シンプルに四角をふたつ書いて、中にONとOFFを書き入れます。(必要なら、一時停止ボタンも!)

そして、オンを押して録音開始。いま自分が話したいこと、聴いてほしいこと、吐き出したいこと、秘密の約束だけど言わずにはいられないこと、ネガティブポジティブに関わらず、何にも捉われることなく声に出して話しましょう。ひとしきり話して終わったら、オフのスイッチを押して終了します。

もし、話したいことがなかったら?吐き出したいけれど、何かに詰まったように言葉が出てこないときもあるでしょう。そんなときは、ぱっと目にとまったものになりきって演じるといいかもしれません。

たとえば、目にいち早くとまったのが、今日着ていった赤いセーターだとしたら?

「今日は、僕を着てくれてありがとう。暖かかった?ようやく出番がやってきて嬉しいよ。タンスの中にいる間、いつもこの日が来るのを楽しみにしてるんだ。でも、夏の間はすっかり忘れられてて、ちょっとさみしいよ。」

このように何かを擬人化すると、イメージの世界に入りやすく、自由に語りやすくなります。そして、そこには、自分の本当の気持ち、先入観、思考パターンなどが自然と顕れてきます。

この赤いセーターのように、自分とは無関係に思えるキャラクターを演じることによって、内面に起こっている矛盾や葛藤などが意図せず投影され、はたと気づくきっかけが得られることもあります

語った内容は何も記録せず、ノートの同じページにタイトルを書きましょう。

例えば、「タイトル: 赤いセーターのひとりごと」。

一週間後、そのタイトルを読み返したとき、何を思い出すでしょうか?

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3.音と灯りのダイエット

最後に、夜眠る前の5分間、音と灯りのダイエットをしてみましょう。タイマーを用意して、5分間をセットします。一番リラックスできる体勢、椅子に深く腰掛けるか、床に座るか、ベッドに寝転がるかしながら、呼吸をゆっくり深くしていきます。

テレビ、ラジオ、パソコン、携帯、ステレオの電源をオフにして、灯りを消します。もし居心地がよくないと感じるときは、すべてを消す必要はありません。また、暗さが苦手な方なら、明るさを少し落とすところから。人工的な音や光の刺激をカットした中に身をおいたとき、からだと心の状態がどう変わるかを感じてみましょう。

何が聴こえますか?何が見えますか?何を感じますか?静寂と暗さに何を思いますか?安心ですか?不安ですか?

5分後にタイマーが鳴ったら、目を開けて、切ったすべての電源をオンにして、もとの音と灯りの世界に戻りましょう。そして、感じたことを左ページの余白に走り書きしてみます。言葉でも、色でも、絵でも、なんでも。そのとき、ほっとするか、うるさく感じるか、まぶしく感じるか等、その体験もメモしておくとよいでしょう。 

→ノートのサンプルは、こちら

最後に

これまで書いたページをぱらっとひとめくりしてみましょう。

ぱっと目についたものは、何ですか?文字?印?色?数字?落書き?ことば? 

瞬間に目につく事柄は、たとえそれが不可解だとしても、自分の心のどこかにあるなにかを映しだしています。

一瞬に感じとった物事を、正直に認め、捉え、丁寧に大事なものとして受けとめることができたとき、今まで見えなかった自分が見えたり、どうしても許せなかった自分を許せたりと、何かを超えるきっかけが生まれるかもしれません。


「こころノート」のワーク、いかがでしたでしょうか。明日はこのノートづくりを試した、私の実践レポートを交えつつ、山口さんとこのノートの可能性を膨らませたいと思います。

続く

この記事を書いた人:

よりそう。の店長。ウェブマガジンの編集長、オンラインショップの店長業務を担当。2014年から、夫でもある社長・高崎と共に、東京から福岡へ移り住む。海と山とあたたかな人に囲まれながら、息子二人の育児にも奮闘中。

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