大浦麻衣の「今日も人が好き」

【今日も人が好き】スタッフ南館は、ちょっと変わっていて、繊細な感覚をもちつつも、優しく生きている人。

採用理由は「なんてとんがっているだろう!」

きっかけはある日届いた、「travel」という一冊の冊子でした。当店のデザイナー・南舘が福岡在住のデザイナー仲間と共に展示したZINEのイベントで作ったもの。そこには、こんな言葉が綴られていました。

「僕らは世界と接して生活しているはずだが、感覚的な理解は驚くほど乏しい。ブランドのマークが剥がされた生身のハンドバックに、どれだけの価値を見いだすことができるだろうか。テレビで見る爆弾は実際に空から降ってくる爆弾のリアリティをどれだけ伝えることができるだろうか。僕らは知識や記号を見聞きした瞬間に理解をやめてしまう。そこからすべきは、世界の肉声に耳を傾けその生々しい感覚をつかむことだ。その大切な感覚の束はそこら辺に転がっているわけではない。それは僕らの中に根をはるもので、僕らはこれを意識的に把握する必要がある。」

「なんてとんがっているんだろう!」これを読んだ瞬間、それまで私が考えていた想いとも重なり、この人と一緒に働きたいと強く思ったのです。

もともと南舘との出会いは、当店の運営会社non-standard world, Inc.のアートディレクター佐藤との繋がりでした。南舘と佐藤は、武蔵野美術大学院で同じ研究室に在籍していた仲。福岡に在住とのことで、紹介をしてもらったのが1年前の夏でした。

はじめに会ったのは、お互いに子どもたちを連れて家族ぐるみで。私たちの住む福津市まで遊びにきてもらい、一緒にごはんを食べたり、海で遊んだり。第一印象はシャイだけど、子煩悩な優しい人だな、という感覚。けれども、いざ合宿でゆっくり話す機会をつくると、そのイメージはガラガラと崩れ始めたのです。

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行動原理は「モテたくて」

南舘のこれまでの経歴はものすごくユニーク。高校時代の3ピースのロックバンドから始まり、心理学を学ぶために筑波大学へ進学し、傍らでジャズバンドでベースを弾いたり。卒業後は、デザインの道を学ぶべく武蔵野美術大学の大学院へ。所属していたゼミの師でもある原研哉さんが率いる日本デザインセンターで働くことに。その後独立をし、フリーランスでデザインの仕事をしながら、現在は歯科医を目指して勉学に励んでいます。

心理学、デザイン、歯学と、幅広い分野を歩んできた南舘。でも実は、この道筋の根っこにあるのは「モテたくて」だと言うのです。

「え、モテたくて!?」。よりそう。の合宿時に明かされた、その事実。行動原理とも呼べるモテたいという気持ちは、決して軽い冗談のようなものではなく、アスリートが金メダルを目指すくらいの真剣な想い。高校生から続いているピュアな(?)動機で、ここまで歩んできたとは、かなりの衝撃でした。

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ごく自然に身体も心も家族へ向いている人

現在南舘が向き合っている、歯学という分野は、それまで長い年月人間が積み上げてきた大きな山のようなものに触れるのが楽しい、と話していました。たとえば「予防接種は受けるべき?」という質問に対しても、これまで学んだ知識を熱く語り始める姿があり。知りたいと思った情報への探究心が、ものすごく強い人なのです。強い探究心のもとに作動する、情報収集能力と収集センスの高さは、日本を代表するようなデザイン事務所で働いてきた経験をもつ人物であることを、深く納得させる力があります。

南舘のもう一つの顔は、なんといっても3児の父。3人の子どもを育てているお父さんというのは、どこか安定感があるような。合宿中も、自然と私や天野の子どもを抱っこして、あやしてくれる姿がありました。先日は特集「iPhoneケースのある風景」でカメラマンをしてもらい、家族ぐるみで一日過ごした時も、子どもとの関わり方がものすごく自然であたたかさを感じました(私の息子も自然とたかおくんの膝にのっているほど)。よいしょ、と腰を上げて子どもと遊んだり話したり触れ合ったりするのではなく、ごく自然に身体も心も家族へ向いている人のように思います。

ちょっと変わっていて、繊細な感覚をもちつつも、優しく生きている人。それが南舘に対する印象。「なんで、こんな変わった性格に育ったんだろうね」といつしか聞いてみた時のこと。こんな答えが返ってきました。

「僕は赤ちゃんの時しばらく、ばあちゃんに育てられていたんで、たぶんばあちゃんが魔法かけたんじゃないかな。」

そんなおちゃめな一面もあったり(笑)。南舘が企画・デザインを手掛ける当店のオリジナル商品や連載を、はやく皆様にお見せできるよう準備を進めているので、楽しみにしていてくださいね。

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この記事を書いた人:

よりそう。の店長。ウェブマガジンの編集長、オンラインショップの店長業務を担当。2014年から、夫でもある社長・高崎と共に、東京から福岡へ移り住む。海と山とあたたかな人に囲まれながら、息子二人の育児にも奮闘中。

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