オーウラマイの本音でドン!

はじめての自宅出産(前編)日常の延長線上にある『生』

4月のある日。我が家にとある人から、贈り物が届きました。それは、1年前の出来事がアルバムになったもの。最後のページには、今では信じられないほど小さな小さな足型が飾られていました。

送り主は、次男をとりあげてくださった助産師さん。「生まれてきてくれてありがとう」。そうメッセージが添えられたアルバムを振り返りながら、身体に今でも色濃く残っている記憶を綴りたいと思います。

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この助産師さんと共に、赤ちゃんを迎えたい

去年の4月、私は次男を自宅で出産しました。長男は東京の個人病院で出産しましたが、それとは大きく異なる体験だったように思います。そもそも、なぜ自宅出産を選んだのか。理由はいくつかあります。まずは、私の住んでいる福津市には産婦人科が1つしかなく、そもそも病院の選択肢が東京に比べるとほとんどありませんでした。周りの友人たちに聞いてみると、自宅出産を選んでいる人の声がちらほら。産婦人科で検診を受けながらも迷っていた私は、助産師さんを紹介してもらいました。

自宅出産をしよう、と決めたのはこの助産師さんとの出会いが決め手でした。自宅出産をしたい、というよりはどちらかというと「この助産師さんと共に、赤ちゃんを迎えたい」と思ったのです。その理由は、はじめて助産師さんにお会いした時、お話を聞くだけかと思ったのですが、おなかの様子もみてもらうことに。

「こんにちは、赤ちゃん。わ~、もうこんなに大きくなってるんだねえ。」
おなかを触りながら、そんな言葉をかけてくれたのです。私は、これが純粋にとても嬉しかった。

それまで病院ではエコーを通じて赤ちゃんが正常かを確認する診察で「はい、問題ないですよ~」で終わることがいつもの風景。たくさんの診察をかかえる先生からすると、それが当たり前だと思います。だた、私は赤ちゃんに愛おしく声をかけてくれる、この助産師さんと一緒に赤ちゃんを迎えたい、だから自宅出産を選びたい、そんな気持ちで決めたのです。

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「赤ちゃん、触ってみます?」

出産までの診察も、助産師さんは自宅に来てくれます。毎回、足を中心としたマッサージをしてもらえるのは、検診を楽しみに待つ理由の一つでもありました。内診やエコーはなく、助産師さんは聴診器と手で触れて赤ちゃんの様子と子宮の状態を確認します。(自宅診察の他に、2~3回提携している病院での診察もありました。)

妊娠後期に入ってくると、こんな診察もありました。

助産師さん:「赤ちゃん、触ってみます?」
私:「え、触れるんですか?」
助産師さん:「触れますよ。手を伸ばしてください。ほら、ここ頭。」
私:「え、え。あ!ほんとだ!小さい~!」
助産師さん:「ここは背中ですよ」
私:「あ!ほんとだ~!かわいい~!!」

毎回、子宮の大きさも手で触れながら教えてくれます。診察ごとに大きくなっている赤ちゃんの頭や背中を自分でも触れて確かめることができるのは、それまでマタニティブックで漠然とイメージしていた自分の身体の中の変化というのを、体感して理解できたように思います。

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さて、いよいよ迎えるお産の日。用意するのは、大きめの汚れても良いシーツとタオル。あとは赤ちゃんの肌着やオムツなどは病院で迎えるのと同じ内容です。出産当日の様子は、後編へ続きます。

*後編はこちらです。

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この記事を書いた人:

「よりそう。」館長。時として編集長に変身し、ライターとして駆け回り、ドローンも飛ばしちゃいながら、訪れるみなさんをお出迎えします。好きな本は、稲葉俊郎『いのちを呼びさますもの』。好きな料理は、さつまいも料理。
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